問診

駆け出し柔整師・整体師向け問診から施術までの流れを解説

骨次郎
どうも骨次郎(@honejirou)です。

自分が駆け出しのころは問診ってどうやったらいいのかな・・

という悩みもあったのでこの記事を読むことで問診のやり方、流れがわかるように解説しています。

問診のやり方は人それぞれ違うと思いますので、色々な良いと思うところを取り入れていきましょう!

今日は骨次郎の問診のやり方を書いていきます。

◎問診の目的

問診の目的としては患者さまの状態把握既往歴患者さまの背景などを知り、正確な治療へ導くことが問診の目的です。

一番は患者さまの状態が今どのような状態なのか?を知ることが大事ですよね。

また問診は初めて患者さまと話し合う機会ですので自己紹介することも目的の1つです。

なるべく専門用語を使わず患者さまに安心感を与える会話を心がけましょう。

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問診の一番初めにおこなうこと

問診をおこなう際に一番初めにすることは自己紹介です。

骨次郎
本日〇〇さんを担当させていただきます。骨次郎です(名札見せる)よろしくお願いします。お辞儀

という感じで、まずは患者さまの目を見てしっかり自己紹介します。

患者さまはこの挨拶があるかないかでかなり印象が変わってくるのでまずは自己紹介をして自己開示をしましょう!

第一印象はとても大事なので最初の入りはしっかり自己紹介して患者さまの話しやすい環境を作りましょう。

問診で聞くこと

僕が問診で聞くことは以下です。

  • 主訴
  • 神経症状
  • 既往歴
  • 患者さまの希望
  • 日常生活動作・職業
  • 患者の背景

では順番に説明していきます。

主訴

まずは患者さまの主訴を聴きます。

この主訴を聞く時は基本的に5W1Hに準じて聞いていきます。

  1. どこが痛い・つらいですか?
  2. いつから痛い・つらいですか?
  3. どうすると痛い・つらいですか?
  4. なぜ痛い・つらくなってしまいましたか?原因はありますか?

というのが主訴を聞く流れになります。

この時はなるべく詳細に聞けるといいですね!

主訴を聴いてから痛みの評価もおこないましょう。

神経症状

痛みの他に神経症状があるのかも聴きましょう。

痺れがあるのか、感覚が正常かなど神経症状も確認することが大切です。

神経症状がある場合は整形外科テストやチネル兆候や感覚の評価をおこないましょう。

既往歴

既往歴を問診では必ず聞きましょう!

  • 内部疾患の有無
  • 服薬
  • 手術歴
  • 外傷、怪我の有無
  • 妊娠など

上記の内容を聴いておくとよいと思います。

特に内部疾患がある場合はしっかりとカルテに記入し、リスク管理をおこないましょう!

高齢者の方はおくすり手帳を持っている方が多いので服薬内容も確認しておきましょう。

手術歴はいつ、何の疾患で手術したのかをしっかりとカルテに記入しておきましょう。

外傷や大きな怪我があったかも聴いておきましょう。

骨次郎
捻挫の有無は足部からの影響を考えて毎回しっかり聴いておいた方がいいと思います。

女性の方にはカルテに記入欄もあるとは思いますが、妊娠していないか確認しておけるといいですね。

 

患者さまの希望(Hope)

患者さまの希望も問診で聴いておきましょう。

患者さまはどうなるのが一番いいのか?

患者さまが最終的にどうなりたいのか?

患者さまのHope(希望)を聴くと最終ゴールが設定できるので患者さまの希望をしっかりと聴いておきましょう。

患者さまの希望が叶えるように我々セラピストが手助けするというような意識で僕はやっています。

 

日常生活動作・職業

ADLについて聴いておきましょう。

日常生活でどのような動作が多いのか、仕事はどのような仕事でどのような動作が多いのか

痛みによって日常生活や仕事で困っている動作があるのか、制限があるのかを聴きましょう。

日常生活や仕事で困っていることをなべる早期に改善できるように治療計画を立てましょう。

 

患者の背景

問診で患者さまの背景を知ることも大切です。

どこに住んでいて誰と暮らしているのか、その人はどのような人でどのような性格なのかなど患者さまの背景も知っておくことでコミュニケーションやラポール形成が取りやすくなります。

評価

問診をおこなってから評価をおこなっていきます。

アライメント評価

身体のアライメントがどうなっているのか評価します。

頭部から足部まで3Dで考えながら、触れたり、見たりして矢状面、前額面、水平面で身体のアライメントを評価しましょう。

アライメントをみて患者さまの身体がどうのようなアライメントになっているのか頭にいれましょう。

ここで問題点があればしっかりとカルテに記入しておきましょう。

 

痛みの評価

  • 痛みの部位

どこが痛むのか

手のひら(パームサイン)でこの辺りと広い範囲なのか、ワンフィンガーでピンポイントにここが痛いと指させるのか

  • 痛みの強さ 

骨次郎の痛みの評価は基本的にNRSで聴くことが多いです。

他にもVASやVRSなど色々あります。

痛みの評価でわかりやすいサイトがあったので貼っておきます。

日本緩和医療学会

  • 痛みの種類

鈍痛なのか鋭い痛みなのかを聴きます。

痛みの種類で急性なのか慢性なのかの指標にもなります。

  • 痛む時

いつから痛いのか?

安静時も痛みが出るのか、動かすと痛いのかをチェックしましょう。

また日内変動も聴くといいですね。朝痛いのか、夕方になると痛いのかなど

  • 痛みの出る動作

いたみの出る動作を診ます。

屈曲や伸展、回旋、スポーツ動作や歩行など、どの動きや動作で痛みが出るのかを評価します。

 

動きの評価

関節の可動域や身体の動き、歩行など患者さまの動きを評価してカルテに記入しておきましょう。

動作分析はみる点が様々あるのでバイオメカニクスや運動連鎖など動作分析をする上で大事な基礎となるので勉強しておきましょう。

筋力評価

MMTを使って筋力も評価しておきましょう。

うまく使えていない筋や筋出力が弱い筋などもみておけるとその後の治療に役立ちます。

MMTの正しいやり方を身についておくことが大切です。

スペシャルテスト(整形外科テスト)

症整形外科テストをおこない、感度と特異度を考慮しながらどのような疾患なのかの判断材料にしましょう。

あくまで整形外科テストはその疾患である可能性や除外をする為に用いるものなので陽性・陰性で疾患を決めつけないように注意しましょう。

評価項目は疾患によって変わると思いますのである程度は自分の中で評価する項目を決めておくとスムーズにいくと思います。

 

問題点抽出

問診、評価をおこなった後、その情報をもとに問題点を抽出しましょう。

患者さまの問題点は何なのか?なぜ問題点があるのか?できるだけ具体的にに問題点を抽出しましょう。

(例)

#肩関節外側の痛み

#肩関節可動域制限

#僧帽筋下部の機能低下

#僧帽筋上部過剰収縮

#肩甲骨の上方回旋不足

など問題点を抽出していけば、その問題点を解決していけばゴールに近づきます。

問題点抽出についていい論文があったので貼っておきます。

問題点の予測の仕方

 

目標設定

患者さまの希望(Hope)と評価や検査から得た情報をもとに患者さまに必要なこと(Need)を考え目標を設定します。

この目標は最終(目標)ゴール(Long Time Goal)と短期(目標)ゴール(Short Time Goal)を決めます。

 

(例)最終目標=肩関節の正常可動域獲得

短期目標①=肩甲胸郭関節の安定性獲得

短期目標②=2週間で肩関節の外転可動域+20°まで獲得する

など最終目標を決めて最終目標に向かい短期目標をクリアできるように施術をおこなっていくわけです。

短期目標を決めておくと最終目標までの道筋になるのでまずは短期目標を1つづつクリアしていきましょう。

仮説・検証

問題点を一通り抽出したらその問題を解決すべく仮説を立て検証していきます。

 

仮説検証は今までの問診や評価などをもとに仮説を立て本当にその仮説が正しいか検証していく作業です。

 

先ほどの例でいうと

 

肩関節の可動域制限があるのは僧帽筋上部が過剰に収縮し僧帽筋下部線維の機能低下により肩甲骨が上方回旋できていないので肩甲骨胸郭関節の動きがでずに可動域制限が起きているのではないか?(仮説)

 

(検証)では僧帽筋上部の過剰収縮を抑え、僧帽筋下部の機能向上をしてみよう。→(施術)→(評価)肩甲骨の上方回旋が出きるようになり可動域が向上 →仮説が正しいかったのかな!?

 

というように仮説と検証、再評価をおこなうというループを繰り返すことが大切だと考えています。

答えがないのでハッキリとした正解はないですが、患者さまが良くなるのが個人的に答えなのかなと思っています。

 

まとめ

ではこれまでの流れをまとめです。

  • 問診で主訴、神経症状、既往歴、患者さまの希望、日常生活動作・職業、患者の背景を聴く
  • 評価(アライメン、痛み、関節可動域、筋力テストなど必要な評価)をおこなう
  • 整形外科テストをおこなう(疾患である可能性の高さや低さの判断材料にする)
  • 問題点を抽出(評価や検査をもとに患者さまの問題点を抽出する)
  • 目標設定(長期目標と短期目標を設定して目標達成に向かっていく)
  • 仮説と検証を繰り返す。

 

問診→評価→検査→問題点を抽出→目標設定→仮説と検証(施術)→再評価というのが僕の流れです。

PTやOTの先生の場合は

問診→評価→統合と解釈→問題点の抽出→目標設定→計画立案→理学実施→再評価の流れで勉強されていると思います。

僕もPT・OTの先生のようにやるのが理学療法をおこなう上で大事だと思っていますが、限られた時間ですべてを細かくやるには厳しいと思い。

僕なりの短縮型でおこなっています。

今回は問診だけでなく評価や問題点を抽出、仮説検証も書いた為かなり省略している部分もありますが、全体の流れを理解していただけるといいかなと思っています。

 

問診は患者さまと最初にコミュニケーションを取る場なので第一印象よくわかりやすい言葉で説明し、患者さまの話をしっかりと聴きましょう。

問診の一番の目的は適切な施術をおこなう為の情報収集になるので必要な情報を収集し、施術に繋げていきましょう!

 

少しでも参考になればと思います。

 

それでは今日はこの辺で

 

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